AGAの特徴と予防対策について
男性のお客さまからの質問で最も多いのが薄毛についてです。
美容師というのにはさまざまな目的があります。
- 髪をキレイにする
- ヘアスタイルをデザインする
- 髪を整える
といった目的がありますが、どれも今ある髪に対してのアプローチとなります。
しかし、薄毛や抜毛というのは、髪ではなく頭皮や身体の問題となりますので美容師としては専門外ですが、髪のプロとしてできるだけ分かりやすくまとめてみました。
今回の記事では、男性の薄毛で最も多いとされるAGAという症状と予防対策についてお話していきます。
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「AGA」とは?

きし
AGAという言葉を初めて聞く方にも分かりやすくお話します。
男性で悩む薄毛のほとんどが「AGA」という脱毛症だと言われています。

つま
このAGAの症状は、髪が抜けて髪の本数が少なくなる状態ではなく、太く長い髪が細く短い毛に生え換わる状態のことを言います。
髪が抜けて少なくなるのは「円形脱毛症」
円形脱毛症の人がAGAの頭皮ケアをしても効果は薄いはずです。つまり自分の薄毛の症状を把握し的確にケアをする必要があります。そのため、まずは自分の薄毛の状態を確認し理解することが、改善の近道となります。
AGAは「男性ホルモン」が原因

きし
AGAの主な原因が男性ホルモンによるものです。
男性ホルモンと聞くとどんなイメージをお持ちですか?
- ヒゲが濃い
- 体毛が濃い
- 筋肉ムキムキ
- 男性的思考・言動
極端ではありますが、このような意見が多いです。
しかし、男性ホルモンということだけが原因で発症する症状というわけでもなく、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスの変化から身体に変化が起きるのです。
男性ホルモンは悪いもの?

きし
実は、男性ホルモン自体が悪いものというわけではありません、男性ホルモンには役割というものがあります。
- 筋肉をつくる
- 骨をつくる
- 体毛を促進させる
- 前向き思考をつくる
- 決断力を高める
- 免疫力を高める
- 脂肪を抑える
つまり男性ホルモン自体が悪いものではないということです。
男性ホルモンが身体にもたらしてくれる効果
男性ホルモン(テストステロン)は健康や免疫力、筋力といったフィジカルだけでなく、チャレンジ精神といった前向き思考・ポジティブシンキングを生み出してくれるのが「男性ホルモン」なのです
では、なぜ同じホルモンを持っていても薄毛で悩む人とそうでない人がいるのでしょうか。
フサフサの髪を持っている人は、両方のホルモンバランスが良い状態にあるということなのです。 つまりホルモンバランスの調整をすることがとても大切になります。
ジヒドロテストステロンという男性ホルモンが原因

きし
AGAの原因は、テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる男性ホルモンに変化することが原因とされています。
実は髪というのは毎日抜けていくものです。1日に抜ける髪はおよそ50~100本ほどです。
しかし、不必要なものが自然と抜ける抜け毛と違い、必要なものまで抜けてしまうの抜け毛が「薄毛」の原因となります。
その循環となっているものが「ヘアサイクル」というものです。

特徴 | |
---|---|
成長期 | 成長期に毛根が成長し、新しい髪が生えます。2〜6年ほど成長し続けます。 |
退行期 | 退行期は毛根がだんだんと小さくなっていき、髪を成長させる活動が鈍くなっていく段階です。 |
休止期 | 休止期は髪の成長がとまり、毛根が眠っている状態です。 およそ3~4ヶ月ほどで再び成長期に入ります。 |
AGAでは、ヘアサイクルの成長期間を短くしてしまい、成長しきっていないままに退行期に移ってしまうのです。
結果としてサイクルの間隔が短くなり、髪全体が薄毛になるのです。

つまり、DHTが主な原因となり抜け変わるたびに髪がどんどん細くなり髪全体が薄くなっていくのです。
これが男性が悩むAGAの原因となります。

きし
一般的に、薄毛で悩んでいるのは男性というイメージですが、女性のように女性ホルモンが多いと薄毛にはならないのかというとそういう分けではありません。
今では、たくさんの女性が薄毛で悩まされています。
AGAは男性の症状ですが、同じ症状で女性にあらわれる症状を「FAGA」というものがあるのです。
性別に関係なく、男性も女性も両ホルモンがあり、生成されやすさがあるだけです。 重要になるのは、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスになります。
なぜジヒドロテストステロンに変化するのか

きし
さらに、深掘りしていきます、男性ホルモンであるテストステロンは、なぜジヒドロテストステロンに変化するのか。
ここで重要になってくるのが、酵素でもある「5αリダクターゼ」という物質です。
5αリダクターゼには1型と2型の2種類があり特徴が異なります。
- 1型は側頭部や後頭部の皮脂腺に多く存在している
- 2型は前頭部や頭頂部の毛乳頭に多く存在している
この5αリダクターゼは、テストステロンと結びつくことによってジヒドロテストステロンに変化します。

男性ホルモンは悪いものではなく身体の成長や発達、筋力の増大だけでなく、前向き思考など良い役割をもたくさんしてくれるメリットもあるのですが、DHTによって正常な髪の成長が乱されてしまうのです。
AGAの予防対策

きし
次に、AGAの予防対策についてもお話します。
今回の紹介する内容は予防にも対策にも共通するものになっているのでできることから始めていきましょう!

つま
AGAの予防策となるのは、AGAの原因でもある5αリダクターゼの抑制が重要になります。
5αリダクターゼを抑制とは、簡単にいうと”女性ホルモンの活性化”です。
女性ホルモンの活性をすることによって、薄毛の原因であるDHTの変化を抑えられるので、効果のあるものをまとめてみました。
- シャンプー
- 育毛剤
- 健康なカラダつくり
順番にお話していきます。
シャンプー・育毛剤

きし
シャンプーや育毛剤などは、直接頭皮や地肌につけることができるので、間違ったものを使えば薄毛に間接的に関わることにもなりますが、良いものを使えば予防することに繋がります。
とくに育毛剤とは手軽に薄毛予防ができるためのアイテムです。
そして、リスクがないことからコツコツしないといけませんがかなり効果が期待できます
おすすめシャンプー

きし
プレミアムブラックシャンプーというメンズシャンプーブラシもおすすめです。
とにかく男性のために考えられていますが、内容的に見ると女性でも使えるスペックの優しいシャンプーです。

つま
健やかな髪をつくる体質をつくり

きし
実は、薄毛にならない体質つくりというものがあります。
日々コツコツと、薄毛にならない体質を”つくる”ことにあります。

つま
体質というのは、健康な身体をつくることにあります。
遺伝や加齢は仕方ないにしても、今からでも十分に試す価値のあるものだと考えます。
- バランスの良い食事
- 身体をほぐして血行促進
- 身体のデトックス
- デジタルデトックス
- アロマテラピーでリラクゼーション
- 運動でストレス発散
- 睡眠時間で効果的に休息
- 飲酒は控える
- 喫煙はやめる
コツコツと積み重ねることに意味があるので、今からでも遅くはありません。
できることから始めていきましょう。
終わりに…

きし
男性の薄毛であるAGAの原因と対策についてまとめてみました。
予防や対策は早めが1番良いので気づいた時から始めていきましょう!

つま
原因
- 5αリダクターゼが結びつき変化する
- ジヒドロテストステロンによって薄毛になる
- ホルモンバランスの乱れ
予防対策
- シャンプーを変える
- 育毛剤をつける
- 健康な身体つくり
男性ホルモンが多いだけでは、AGAになることはありません。
さまざまな要因が重なり男性ホルモンがDHTに変化しAGAに繋がります。
薄毛の怖いところは、傷みを感じないことから自分では気づきにくいということです。 病気の場合は、身体傷みなどのなんらかのサインとして現れてくれるのでわかりますが、薄毛のサインはとても気づきにくいのです。
そのために早めの予防対策が大切になります。
こんな感じで以上です。
参考になっていただければ幸いです。